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選挙に行こう!年金をもらうために

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松本

2017.5.16

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年金はなぜもらえない?

日本人が長生きになった

年金制度が始まったのは、昭和36年。今から56年も前の話です。当時の平均寿命は男性65歳、女性70歳。当時だったら僕の親父は3年前に死んでいることになります。当時から今も国民年金がもらえるのは65歳から。つまり、当時の年金制度は平均寿命くらいまで生きてきた人に、余生の何年間かはゆっくりしてもらおうという制度でした。ところが、2016年の平均寿命は男性80.5歳、女性86.8歳です。50年前は、人生最後のちょっとの期間だけもらえた年金が、今や男性は15年、女性は21年もらうことができるようになっています。

8人で1人が3人で1人に

年金制度が始まった時は9人に1人が高齢者でした。8人の若者で1人のお年寄りを養っていけばよいため、年金をお年寄りに支給するのは余裕でした。ところが今や、31人が高齢者。2人の若者で1人を支える世の中になってしまいました。世の中の構造がこれだけ変わってしまったのに、年金制度はほとんど改革していません。今の年金制度がどれだけ時代に合わないか、どれだけポンコツ制度かよくわかります。

年金は掛けると損をする?

年金は、今まで年金保険料をかけてきた人たちの積立金と、働く人が収めている保険料で運用されるのが基本です。ところが、今の若者は、高齢者の寿命が延びたことと、働く現役世代が減ったことによって、払った保険料よりももらう金額のほうが損をするといわれています。また、今まで積み立ててきた年金積立金は、2037年今から20年後には枯渇して0円になるといわれています。2037年から先は、現役世代の保険料と税金の負担だけで年金制度を維持していかなければなりません。世代によって、どれだけの損得があるのでしょう?

厚生年金、国民年金、健康保険、介護保険を(もらえる金額―払った金額)で損得を計算しました。

1940年生まれ(現在77歳) 4,930万円
1960年生まれ(現在57歳) 610万円
1965年生まれ(現在52歳) ±0
1980年生まれ(現在37歳) 1,680万円
2000年生まれ(現在17歳) 3,240万円
2010年生まれ(現在7歳) 3,650万円

今の制度が続いていった場合、1965年より後に生まれた人はよほど長生きをしない限りは損をするのが今の年金制度です。これでは、年金を掛ける人は誰もいなくなります。損をするとわかっている投資は誰もしませんし、負けるとわかっているギャンブルも誰もやりません。年金を払わない若者が問題視されていますが、むしろ、この状態を放置している国のほうに責任があるのではないでしょうか?

このままの状態が続くと。。。

今の年金制度や健康保険制度などがこのまま続くと、若い人は大変なことになります。寿命は毎年伸びていきます。また、今から20年たつと、第2次ベビーブームの世代(今の40歳くらいの人たち)が高齢者になります。つまり、第一次ベビーブームの団塊の世代(今の60代後半)が90歳手前になり、第二2時ベビーブームの世代も年金を受け取る年齢になります。今から18年後の2035年には税金の負担と保険料の負担で国民全体の所得の半分以上の53%を年金や健康保険に充てなければならないといわれています。

なぜ改革しないの?

これからの現役世代は、お年寄りを食わすために働いて、税金を納めるだけになってしまいます。日本の構造がこれだけ変わっているのに、年金支給開始年齢を引き上げるとか、金持ちには年金を払わないとか、改革の方法はいくらでもあるはずなのに何も改革をしてこなかったのは異常としか考えられません。なぜ、改革ができなかったのか?

それは選挙です。

高齢者は投票率が高いのです。高齢者が嫌がる年金の改革は選挙で落ちるのが怖い政治家は口にできません。おそらくすべての政治家はこのままでは年金制度は大変なことになるとわかっています。でも、口にできません。投票してくれた人のために仕事をするのが政治家です。わかっていても仕事だから黙っているのです。仕事だから嫌なことや間違ったこともやらなきゃいけないと我慢している人も多いでしょう?政治家も同じです。

だから選挙に行こう

投票に行く人の多くが高齢者だから、現在の年金制度を放置しツケは将来に回すのです。これを防ぐためには若い人が投票に行くしかありません。若い人のほうが高齢者よりも多く投票に行けば、政治家は若い人から票が入る政策を実行します。政治家はなんだかんだと難しいことを言っていますが、ある意味選挙は人気投票です。テレビ局が視聴率をとるためにお年寄りがテレビを見る夕方は水戸黄門の再放送、若い人がテレビを見る深夜はお笑いと音楽番組を流すように、若い人が選挙に行けば、若い人にウケる政策を実行します。

実際、去年から18歳から選挙に行けるようになった途端、国は返済不要の奨学金という制度をスタートさせました。若い人は、誰に入れるかではなく、選挙に行くか行かないかがとても重要です。わからなかったら誰の名前も書かなくても大丈夫。若い人が○○%投票して、誰も名前を書かなかった人は何人いると、選挙が終わると集計されます。政治家は、誰も名前を書かない人から名前を書いてもらうためには、どのような政策を言えばいいか考えます。まさに人気投票です。このまま偉い人に任せていたら、年金がもらえないどころか、とんでもない負担を負わされることに。なんでもいいから選挙にはいきましょう。それだけで将来はだいぶよくなります。

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